海外のJob Huntingにおいて、最も重視されるといっても過言ではないのが
「経験」です。
この「経験」の壁がかなりの困難を志願者に与えているとも言えます。
「How do I get experience WITHOUT getting experience?」
これは、とあるアメリカ人の若者が、有名大学卒業後、就職活動に励む中、インスタグラム(か何か)の動画に訴えをあげたもので、相当数のいいね値をぶち上げました。
私もいいね100万回くらいしたい気持ちでした。
訳をすると、「経験を得られずに、じゃあどうやって経験を得るのか。」という叫び。まさに。
殆どの求人がMinimum 3 Years Experienceなんていうのはざら。しかもそれはEntry Level。
じゃあどうやってキャリアをスタートしたらいいのか。
この経験の壁は、一方で、「違う分野への転職」の難しさも表しています。当然に厳しいです。日本での基準と比較して、キャリアチェンジしよう!と望んでもそう簡単には叶うものではないです。
例えばSales(営業)をやっていた人が、Human Resources(人事)にキャリア転換したいと思っても、これもかなりの難関だと言えます。一番成功率の高い可能性の手を上げると、「大学からやり直し」です。
海外ではSalesをやるにも、ビジネス学・セールス学・ビジネス心理学などを専門で学んでいる必要があります。人事になるにもHuman Resourcesの学位が求められ、それに類する学位を持っていても専門の学位を持っている人たちと戦うことになれば当然椅子は持っていかれてしまいます。
その上に経験値も求められれば更に難しい話です。
まさに実力主義です。
そう思うと、日本は未経験歓迎という場合が比較的多くあります。そして何より、日本の就活事情はかなり学生にオープンです。新卒という枠を会社が一定数、しかも毎年かなりの割合で設けています。これは凄いことです。こんなことはこちらではやっていません。さらには、何学部であろうと、他分野へのチャンスがゴロゴロしています。これはね、ほんとに有り難い話なんです。(特に文系の職種であれば尚更)
良い大学であればより良い採用チャンスが見込めるし、そういった意味での学力社会(社会が大学名で評価する傾向にある)であり、それでも、大卒であればという事でのチャンスはかなり転がっています。
海外はもっと本当の意味での厳しい学力社会です。「学力」そものもをしっかり求められ、大学での勉学内容・専門的知識を重視しています。その中で、州のトップ大学などの大学名は「‘更に’能力を評価する要素」となってきます。
日本ではやや「大学に行くことがゴール」という風習があるように思えます。大学の専門分野を入学後に学生が懸命に追究するかと言えば、疑問が残ってしまいます。私も耳が痛いです。しぬほど頑張って研究した、と誇れるくらい努力したのは卒業論文くらいです。
極端に言えば、日本においては「一生懸命働く人」を求めていると思います。つまりは人柄重視です。たとえ知識がなくてもその後会社で育てることが十分にできるという風習を感じます。これは働き手に対してとても親切な風習です。(もちろん免許や国家資格を要する職種や一定の専門職については話が別ですが)
新卒で毎年何十人、何百人と採用して、会社によっては定期的に大規模な既卒採用枠もあります。トレーニングを提供し、入社後の教育システムも充実。今までは「日本って競争社会。日本の就活って超大変。」って思っていましたが、今私が思うのは、実は凄いオープンで、機会が沢山転がっている印象です。卒業後の就活においても、就職後のキャリアチェンジにおいても、断然に可能性があると思います。
チャンスは0ではありません。
私が今日言いたいのは、海外は実力主義、相当厳しい。ではなく、
この社会構造をきちんと理解した上で就職活動をするのと、しないのでは、チャンスを掴む確率も大きく変わってくる、という事です。
やみくもにあちらこちらエントリーしても返事は来ません。
私も、失敗が続き、色んな状況を目にし、そこから考え、この「“就職”や“学歴”について社会全体の様子」を捉え、また一から考え直しでした。
次回はもっと深くカギを書いていきたいと思います。
Keys To Be Successful.
Is that it?
Amy